会社や法人の登記は、司法書士の代表的な仕事です
株式会社や各種法人を設立するには、重要な事項を登記して、一般に公開する必要があります。この登記により、誰もが事前にその会社や各種法人について登記事項証明書を取得して調査することが可能となり、その会社と取引をしようとする者が不測の損害を受けることがないよう、取引の安全と円滑化が図られています。
商業登記の信頼性を保つために、会社が商号を変更したり、本店を移転したり、役員に交代が生じた場合など、登記した事項に変更が生じた場合には、その旨の変更登記を2週間以内に申請しなければなりません。この登記の申請を怠ると過料の対象となります。登記事項は法改正により変更されることも多く、また、登記の際の添付書類も法改正により追加されることが多いので、専門家である私たち司法書士にお任せ下さい。
代表的な事例紹介
会社や法人を設立したいとき
会社や各種法人は、それぞれ下記の特色があります。
- 株式会社の場合、取締役や監査役等の機関設置の要否や役員の最低人数制限
- 設立時に公証人の定款認証の要否
- 出資者の責任が有限責任、無限責任
- 許認可庁の関与の有無
- 残余財産の分配の可否
まずどのような会社や法人を設立したいか、設立の意図や目的を充分司法書士に相談して、設立する法人の種類を決定して下さい。株式会社の場合、取締役会や監査役の設置の有無によって必要な役員の人数が異なります。定款には、どのような機関を設置するのかを規定します。定款の作成、定款認証、出資金の払込・現物出資等それぞれぞれの場面で司法書士がサポートします。詳しくは司法書士にご相談ください。
役員を変更したいとき
取締役、代表取締役、監査役などの役員に変更が生じた場合や代表取締役の住所に変更があった場合には、変更があってから2週間以内に、登記を申請する必要があります。また、任期満了により改選した結果、全員が引き続き同じ役員に就任し、登記されている役員に変更がない場合でも、全員の「重任」の登記が必要です。変更があってから2週間以内に登記をしないと過料の制裁を受ける場合があるので注意が必要です。
また、長期間にわたり登記を放置していますと、休眠会社の整理により、登記官の職権により解散登記がされることがあります。なお、会社法では役員の人数や任期などについて柔軟化が図られています。原則2年(監査役は4年)の任期を10年に伸ばしたり、取締役を1名のみにするなど会社の実態に合わせた機関設計が可能な場合があります。平成27年2月27日以後、新任役員の就任時には、住民票等の本人確認証明書を添付しなければなりません。
また、会社法の施行された平成18年5月1日当時、資本の額が1億円以下であり、最終の貸借対照表の負債の部に計上した金額の合計額が200億円未満である株式会社で、かつ株式の譲渡制限の定めのある会社は、会社法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律の規定により、監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めがあるとみなされており、その後現在まで会計に関するものに限定する旨の定款の定めの廃止の決議をしていない会社は、監査役の監査の範囲が会計監査権に限定されている旨の登記が必要です。詳しくは司法書士にご相談ください。
商号・目的変更
会社の目的や商号は、定款記載事項であると同時に、登記事項でもあります。目的とは、会社が行う事業のことです。目的の適格性は、目的の適法性・営利性・明確性という基準から判断されます。
商号とは、会社の名称のことです。商号を検討する際には、商号が適法であるか、同一商号・同一本店となっていないかがポイントとなります。目的も、商号も、定款記載事項であり、登記事項です。変更する際には株主総会の特別決議が必要であり、変更した場合には変更登記が必要となります。
相続・遺言に関するよくあるご質問
- 少ない資本金でも会社設立ができるのでしょうか?
- これまでの商法では、原則株式会社の設立で1000万円、有限会社で300万円の資本金を用意しなければなりませんでした。これに対し会社法では、この最低資本金制度が廃止され、少ない資本金でも株式会社を設立することができるようになりました。
これは、最低資本金制度が新規事業創業の足枷となっていたため、新しいビジネスを会社として始めたくても始めることができないといった不都合に応えたことによるものです。
株式会社設立の際に必要であった金融機関の払込金保管証明書も募集設立を除いて不要となり、預金通帳の写しなどで足りることとなりました。これにより、払込金保管証明書発行のために必要であった発行手数料も不要になり、設立に要する費用も抑えることができます。
また、定款には通常4万円の印紙を貼らなければなりませんが、我々司法書士は電子定款を作る環境がととのっており、電子定款にするとこの4万円がかかりません。
少ない資本金で設立しやすくなるとはいえ、起業には一定の金額が必要ですし、資本金があまりに少額であることは対外的な信用に欠けるともいえます。
取引金融機関などの信用を強化するためには正確な計算書類を作成することは不可欠です。 - 取締役が一人でも大丈夫でしょうか?
- これまでの株式会社では、取締役は3名以上監査役1名以上を置かなければならず、人数あわせのために名前だけの役員を置くこともありました。経営判断を行う取締役が、実質一人の株式会社にあっては、不自然な状態であり、また役員報酬の支払い等の必要性もありました。これに対し、会社法では取締役が最低1名いれば取締役会非設置会社として設立できることになりました。
会社法では株式会社に必須なのは株主総会と取締役です。その他取締役会・会計参与・監査役・監査役会・会計監査人・委員会(これらの事を総称して「機関」と呼びます)は一定のルールの下で任意に設置することが可能となりました。それぞれの会社に合った機関設計を選択することにより、より機動的な会社運営を可能にすることができます。 - 取締役・監査役を選びなおす手間とコストを削減したいのですが?
- これまで株式会社は、原則として取締役は2年ごと、監査役は4年ごとに選び直す必要があり、その都度それらの役員の改選と登記の手続きに手間とコストがかかっていました。そのため、会社法では株式に譲渡制限を設けている会社であること等一定の条件の下に、取締役や監査役の任期を最長で約10年まで伸長することができる様になりました。役員を長期間変更する必要のない会社にとっては、定款で任期の変更を行い、会社の負担軽減をはかることが可能になります。
特に役員任期を10年に伸長した会社は、10年後の改選と変更登記を忘れない様にしなければなりません。その意味であまり長期間の任期設定は、会社の管理が行き届かなくなるおそれがあります。また、株式会社は12年の間全く登記申請を行わないでいると、一定の手続きの後に会社を解散したものとみなされてしまいますので注意が必要です。 - 設立できる会社はどのようなものがありますか?
- 新会社法では、株式会社、合同会社、合資会社、合名会社の3種類があります。その他には有限会社がありますが、現在では有限会社法が廃止され、廃止時に存在していた有限会社は特例有限会社として存続しております。商号もそのまま有限会社となっています。また有限会社は新たに設立することはできません。
商業登記における料金体系
下記料金、費用は目安となります。事前見積り致しますのでお気軽にお問い合せください。
会社設立登記手続一式 | 80,000円~ | 登録免許税:150,000円~ ■定款認証手数料(公証人役場):約52,000円 |
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役員変更登記 | 15,000円~ | ■登録免許税:10,000円~ |
本店移転登記 | 20,000円~ | ■登録免許税:30,000円~ |
目的変更登記 | 15,000円~ | ■登録免許税:30,000円~ |
解散・清算人選任登記 | 30,000円~ | ■解散の登録免許税:30,000円~ ■清算人選任の登録免許税:9,000円~ |
清算結了登記 | 20,000円~ | ■登録免許税:2,000円 |
定款の作成 | 20,000円~ | ■定款の枚数により加算あり |
株主総会議事録等の作成 | 5,000円~ | ■議事録の枚数により加算あり |